2008.04.14
携帯電話のメールがつなぐ「クジラの時間」
アイサーチ・ジャパンが発行するフリーペーパー
「FLIPPER」
2008年春号ではザトウクジラが帰ってくる島、座間味島のおはなし。
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All As One 〜Life with Dolphins & Whales〜
携帯電話のメールがつなぐ「クジラの時間」
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お正月が終わって、冬の寒さに震える頃になると、友人が沖縄県・座間味島にある座間味村ホエールウォッチング協会で働き始めます。アイサーチの企画などで毎年のように座間味島を訪れており、私にとって大好きな島のひとつです。
先日、いつものように朝の混雑した通勤電車に乗っていると、携帯電話のメールが届きました。メールの内容は私が送ったメールへの返信で、事務的なことだったのですが、その時、なぜか私の頭の中には座間味島の港を歩く友人の姿や、沖合いでジャンプするザトウクジラの姿、山にある展望台から見える大きくて真っ青な空と海が一気に広がりました。

私がギューギューの通勤電車の中で不快感をやり過ごしている時間に、座間味島にいる友人はザトウクジラのそばで時間を過ごしているんだな・・・と思うと共に、その感覚は「クジラの時間」と同じ話であることにはたと気づきました。
「クジラの時間」はアイサーチの中でよく語られるお話です。
私たちが都会で仕事をしたり、テレビ見たりしているたった今も、クジラはどこかの海で悠々と泳いだり、力強いジャンプをして海面を揺らしているでしょう。遠く離れていても同じ地球、同じ時間に生きているということに思いをめぐらしてみると、なんだか心がゆったりとするような気がしませんか?

ほとんどの時間、携帯電話を携帯しながら過ごしている私たち。だから、相手の状況がどうであれ、メールは受信されます。便利だけれど、時として時間に囚われているような気分になることもあります。
でも、そんな携帯電話のメールだからこそ、地球のどこかにいる「友人の時間」も、地球のどこかで今も泳いでいる「クジラの時間」も、「私の時間」と同じ時間なのだと気づかせてくれたのですね。文明と自然。とても対照的なだけに不思議な気持ちがしました。
もしも、クジラたちと携帯メールでコンタクトができたら…「もうすぐ座間味島に着くよ!」とか「昨日、子どもが生まれた!メスだったよ!ほっとしたよぉ(~o~)」とか。そんなメールが届いたりするのかもしれません。
アイサーチ・ジャパン事務局長 山口ひろみ
「FLIPPER」
2008年春号ではザトウクジラが帰ってくる島、座間味島のおはなし。
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All As One 〜Life with Dolphins & Whales〜
携帯電話のメールがつなぐ「クジラの時間」
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お正月が終わって、冬の寒さに震える頃になると、友人が沖縄県・座間味島にある座間味村ホエールウォッチング協会で働き始めます。アイサーチの企画などで毎年のように座間味島を訪れており、私にとって大好きな島のひとつです。
先日、いつものように朝の混雑した通勤電車に乗っていると、携帯電話のメールが届きました。メールの内容は私が送ったメールへの返信で、事務的なことだったのですが、その時、なぜか私の頭の中には座間味島の港を歩く友人の姿や、沖合いでジャンプするザトウクジラの姿、山にある展望台から見える大きくて真っ青な空と海が一気に広がりました。

私がギューギューの通勤電車の中で不快感をやり過ごしている時間に、座間味島にいる友人はザトウクジラのそばで時間を過ごしているんだな・・・と思うと共に、その感覚は「クジラの時間」と同じ話であることにはたと気づきました。
「クジラの時間」はアイサーチの中でよく語られるお話です。
私たちが都会で仕事をしたり、テレビ見たりしているたった今も、クジラはどこかの海で悠々と泳いだり、力強いジャンプをして海面を揺らしているでしょう。遠く離れていても同じ地球、同じ時間に生きているということに思いをめぐらしてみると、なんだか心がゆったりとするような気がしませんか?

ほとんどの時間、携帯電話を携帯しながら過ごしている私たち。だから、相手の状況がどうであれ、メールは受信されます。便利だけれど、時として時間に囚われているような気分になることもあります。
でも、そんな携帯電話のメールだからこそ、地球のどこかにいる「友人の時間」も、地球のどこかで今も泳いでいる「クジラの時間」も、「私の時間」と同じ時間なのだと気づかせてくれたのですね。文明と自然。とても対照的なだけに不思議な気持ちがしました。
もしも、クジラたちと携帯メールでコンタクトができたら…「もうすぐ座間味島に着くよ!」とか「昨日、子どもが生まれた!メスだったよ!ほっとしたよぉ(~o~)」とか。そんなメールが届いたりするのかもしれません。
アイサーチ・ジャパン事務局長 山口ひろみ
2008.02.07
「砂浜美術館とホエールウォッチング」
アイサーチ・ジャパンが発行するフリーペーパー
「FLIPPER」
2008年冬号では2007年9月に高知県の黒潮町を訪れた際のお話をつづっています。
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All As One 〜Life with Dolphins & Whales〜
「砂浜美術館とホエールウォッチング」
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9月、高知県の黒潮町に地元の子どもたちとホエールウォッチングと粘土でイルカを作るワークショップ、日本のイルカ・クジラについてのレクチャーを行うプログラムのため、出かけてきました。
仕事を終え、急いで飛行機に乗って高知空港に着くやいなや、迎えに来てくれた黒潮町のスタッフから「明日は船が出ません」と告げられました。さらに「あさっても出ないと思う。」と無常なお言葉。じゃあ、しあさって、帰る日の午前中がもしかしたら・・・?「うぅ・・・ん」なかなか厳しい状況のようです。今回、私は初めての四国上陸で、初めてのニタリクジラウォッチング。ここはぜひとも船に乗って会いに行きたいのでありました。
ワークショップの空き時間に黒潮町のスタッフが町に点在する数々のクジラスポットや自然を見に連れて行ってくださいました。でもやっぱり心に一番残ったのは「砂浜美術館」。美術館といっても、そこはただの砂浜。松林を抜けたところに広がる長い海岸です。そして、砂浜美術館の館長は「ニタリクジラ」です。
2日目の午後、小雨が降り、空はどんよりグレーの昼下がりの海。波は荒々しくて、海の色も黒く、靄がかかり、何か幻想的な雰囲気。紫色の貝や青いくらげが光を放っているように砂から浮かんで見えて・・・不思議な世界に迷い込んだ気分でした。

そして最終日、やっと快晴。でもやっぱり船は波が高く出られませんでした。そこで出発する前に散歩に出かけました。空は青く澄み切って、緑の葉っぱは生き生きとしています。林の小道を抜けて、神社へお参りに。そして松林の中を歩き、そこを抜けると真っ青な空と海が広がっていました。本当にすべてがキラキラと煌いていました。

ニタリクジラには出会えなかったけれど、砂浜美術館の全く違う表情の美しい海岸に出会えたことに感動しました。その一瞬にしか見られないアート。ホエールウォッチングと同じですね。
ホエールウォッチングに行って、船にも乗れないなんてことになると、心底がっかりしてしまうのに、不思議とそんな気持ちがあまり起きなかったのは黒潮の自然に心が満たされたからなのかもしれません。またいつか、必ず行こうと思います。ニタリクジラと出会える美しい黒潮の海に。
アイサーチ・ジャパン事務局長 山口ひろみ
▼砂浜美術館 ホームページはコチラ
「FLIPPER」
2008年冬号では2007年9月に高知県の黒潮町を訪れた際のお話をつづっています。
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All As One 〜Life with Dolphins & Whales〜
「砂浜美術館とホエールウォッチング」
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9月、高知県の黒潮町に地元の子どもたちとホエールウォッチングと粘土でイルカを作るワークショップ、日本のイルカ・クジラについてのレクチャーを行うプログラムのため、出かけてきました。
仕事を終え、急いで飛行機に乗って高知空港に着くやいなや、迎えに来てくれた黒潮町のスタッフから「明日は船が出ません」と告げられました。さらに「あさっても出ないと思う。」と無常なお言葉。じゃあ、しあさって、帰る日の午前中がもしかしたら・・・?「うぅ・・・ん」なかなか厳しい状況のようです。今回、私は初めての四国上陸で、初めてのニタリクジラウォッチング。ここはぜひとも船に乗って会いに行きたいのでありました。
ワークショップの空き時間に黒潮町のスタッフが町に点在する数々のクジラスポットや自然を見に連れて行ってくださいました。でもやっぱり心に一番残ったのは「砂浜美術館」。美術館といっても、そこはただの砂浜。松林を抜けたところに広がる長い海岸です。そして、砂浜美術館の館長は「ニタリクジラ」です。
2日目の午後、小雨が降り、空はどんよりグレーの昼下がりの海。波は荒々しくて、海の色も黒く、靄がかかり、何か幻想的な雰囲気。紫色の貝や青いくらげが光を放っているように砂から浮かんで見えて・・・不思議な世界に迷い込んだ気分でした。

そして最終日、やっと快晴。でもやっぱり船は波が高く出られませんでした。そこで出発する前に散歩に出かけました。空は青く澄み切って、緑の葉っぱは生き生きとしています。林の小道を抜けて、神社へお参りに。そして松林の中を歩き、そこを抜けると真っ青な空と海が広がっていました。本当にすべてがキラキラと煌いていました。

ニタリクジラには出会えなかったけれど、砂浜美術館の全く違う表情の美しい海岸に出会えたことに感動しました。その一瞬にしか見られないアート。ホエールウォッチングと同じですね。
ホエールウォッチングに行って、船にも乗れないなんてことになると、心底がっかりしてしまうのに、不思議とそんな気持ちがあまり起きなかったのは黒潮の自然に心が満たされたからなのかもしれません。またいつか、必ず行こうと思います。ニタリクジラと出会える美しい黒潮の海に。
アイサーチ・ジャパン事務局長 山口ひろみ
▼砂浜美術館 ホームページはコチラ
2007.11.02
「身近な自然の恵みをとり入れた手作りの暮らし」
アイサーチ・ジャパンが発行するフリーペーパー
「FLIPPER」
前号に引き続き、2007秋号では私のイルカ・クジラをはじめとする自然とのつながりを
大切にした暮らしをテーマに石けんについてのお話をつづっています。
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All As One 〜Life with Dolphins & Whales〜
「身近な自然の恵みをとり入れた手作りの暮らし」
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皆さんは今年の夏、イルカ・クジラたちと出会いましたか?私はハワイ・オアフ島の西側でハシナガイルカに出会い、少しだけそばで泳いできました。そのイルカの棲む青い海の透明感や高く険しい山が今も心から離れません。
さて、今回はイルカ・クジラといつまでも出会える地球であってほしいと願う私の暮らしの一端を少し綴りたいと思います。
私は都心から1時間程離れた場所にあるマンションに住んでいます。周りは住宅街なのだけれど、家の裏にある高速道路の向こう側には畑や田んぼや里山が広がっています。通勤途中に見かける近隣の家の庭や道端の野草などを毎日見ていると、少しずつ変化していく様が楽しくて、歩いていても飽きることがありません。でも、実は楽しいどころの話ではなくて、イヒヒ・・・と赤ずきんちゃんを狙う狼のような気分なのです。
もちろん見ているだけでも十分いとおしい野草ですが、私はそれをいろいろと利用しているので、「もう少し花が咲いたら、休みの日の朝に採りにこよう」などと毎日、その「時」を見計らっているのです。
その「時」を迎えた、ドクダミ、ヨモギ、スギナ、ハコベなど雑草と言われて邪魔者扱いされている野草は、アルコールに浸け、ローションや虫除けとして使ったり、干してから植物油に浸けて石鹸にしたり、採ってきたそのままをお風呂いれたりしています。薬草茶として飲むこともあります。
とりわけ石鹸は、もともと好きで作っていたのですが、その石鹸をつくる材料である植物油に野草を漬けこむときれいなグリーンの油になって、その色に心がときめきます。さらにその油で作った石鹸はやっぱり、グリーンの石鹸となり、ほのかに草の香りが残ります。こうして作った石鹸は、その野草の時期が終わっても楽しめるのがいいところです。

こんな風に手作りをする、ゆったりとした時間はとても創造的で、リフレッシュします。野草を使った石鹸作りは、作るための準備も、作る工程も、作った後も楽しいので大好きです。身近な野草を毎日の生活で活かしていくことは、ますます自然が身近に感じられて、自然環境に配慮した生活を楽しむのにピッタリではないかと感じています。
私にとってイルカとの出会いは自然との出会いでした。野生のイルカたちが暮らす海やその土地には豊かな自然があり、また、自然とのつながりを大切にしながら暮らす人たちとの出会いの場でもありました。イルカに会いに行ったはずが、一番心に残ったのはその土地の自然や風、そしてその旅を通じて出会った人々であったことも少なくありません。
私が日常の時間に戻ってきた時、イルカ・クジラをはじめとする「自然」とのつながりを大切にしながら暮らすことの延長線上に、こうした手作りの暮らしがあります。毎日の生活の中で足元にある身近な野草に目を向けることも、遠く離れた大海原に暮らすイルカ・クジラたちを大切にしていることにつながっているように思っています。
アイサーチ・ジャパン事務局長 山口ひろみ
【インフォメーション】
12月に人と自然をつなぐ『おとなの自然塾』を開催しているBe-Nature Schoolで、私が普段作って愉しんでいる野草を使った石鹸作りを体験するワークショップを行います。身近な自然が愛おしくなるような時間をご一緒したいと思っていますので、ぜひご参加下さい。(山口)

「FLIPPER」
前号に引き続き、2007秋号では私のイルカ・クジラをはじめとする自然とのつながりを
大切にした暮らしをテーマに石けんについてのお話をつづっています。
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All As One 〜Life with Dolphins & Whales〜
「身近な自然の恵みをとり入れた手作りの暮らし」
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皆さんは今年の夏、イルカ・クジラたちと出会いましたか?私はハワイ・オアフ島の西側でハシナガイルカに出会い、少しだけそばで泳いできました。そのイルカの棲む青い海の透明感や高く険しい山が今も心から離れません。
さて、今回はイルカ・クジラといつまでも出会える地球であってほしいと願う私の暮らしの一端を少し綴りたいと思います。
私は都心から1時間程離れた場所にあるマンションに住んでいます。周りは住宅街なのだけれど、家の裏にある高速道路の向こう側には畑や田んぼや里山が広がっています。通勤途中に見かける近隣の家の庭や道端の野草などを毎日見ていると、少しずつ変化していく様が楽しくて、歩いていても飽きることがありません。でも、実は楽しいどころの話ではなくて、イヒヒ・・・と赤ずきんちゃんを狙う狼のような気分なのです。
もちろん見ているだけでも十分いとおしい野草ですが、私はそれをいろいろと利用しているので、「もう少し花が咲いたら、休みの日の朝に採りにこよう」などと毎日、その「時」を見計らっているのです。
その「時」を迎えた、ドクダミ、ヨモギ、スギナ、ハコベなど雑草と言われて邪魔者扱いされている野草は、アルコールに浸け、ローションや虫除けとして使ったり、干してから植物油に浸けて石鹸にしたり、採ってきたそのままをお風呂いれたりしています。薬草茶として飲むこともあります。
とりわけ石鹸は、もともと好きで作っていたのですが、その石鹸をつくる材料である植物油に野草を漬けこむときれいなグリーンの油になって、その色に心がときめきます。さらにその油で作った石鹸はやっぱり、グリーンの石鹸となり、ほのかに草の香りが残ります。こうして作った石鹸は、その野草の時期が終わっても楽しめるのがいいところです。

こんな風に手作りをする、ゆったりとした時間はとても創造的で、リフレッシュします。野草を使った石鹸作りは、作るための準備も、作る工程も、作った後も楽しいので大好きです。身近な野草を毎日の生活で活かしていくことは、ますます自然が身近に感じられて、自然環境に配慮した生活を楽しむのにピッタリではないかと感じています。
私にとってイルカとの出会いは自然との出会いでした。野生のイルカたちが暮らす海やその土地には豊かな自然があり、また、自然とのつながりを大切にしながら暮らす人たちとの出会いの場でもありました。イルカに会いに行ったはずが、一番心に残ったのはその土地の自然や風、そしてその旅を通じて出会った人々であったことも少なくありません。
私が日常の時間に戻ってきた時、イルカ・クジラをはじめとする「自然」とのつながりを大切にしながら暮らすことの延長線上に、こうした手作りの暮らしがあります。毎日の生活の中で足元にある身近な野草に目を向けることも、遠く離れた大海原に暮らすイルカ・クジラたちを大切にしていることにつながっているように思っています。
アイサーチ・ジャパン事務局長 山口ひろみ
【インフォメーション】
12月に人と自然をつなぐ『おとなの自然塾』を開催しているBe-Nature Schoolで、私が普段作って愉しんでいる野草を使った石鹸作りを体験するワークショップを行います。身近な自然が愛おしくなるような時間をご一緒したいと思っていますので、ぜひご参加下さい。(山口)

2007.07.07
「石けんのおはなし」
アイサーチ・ジャパンが発行するフリーペーパー
「FLIPPER」
今号は私のイルカ・クジラをはじめとする自然とのつながりを
大切にした暮らしをテーマに石けんについてのお話をつづっています。
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All As One 〜Life with Dolphins & Whales〜
「石けんのおはなし」
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石けんは天然の油脂とアルカリが反応してできた、昔ながらのシンプルな洗浄剤。かつて家庭で石けんを作る際には、料理で使う油、そして台所や暖炉の灰と雨水を使い、長年の経験を元に灰汁を作り、石けんを仕込みました。
石けんの始まりは今から約5000年前、メソポタミア文明の頃です。山羊などの動物たちが生贄として火にかけられ、人々の祈りとともに神様への捧げものとなりました。火にあぶられた脂は木の灰の上にしたたり落ち、炎と煙は天へと立ちのぼりました。…自然に石けんができる条件が整っていたのです。たまたま手に付いたその「土」を川で洗おうとしたら泡が出てきてウソのように汚れが落ちた…それが石けんの発見だと言われています。石けんは祈りと捧げものの命とひきかえに天から人々に届けられた贈りものだったのかもしれません。
日本でも石けんが一般的に使われるようになる前には、灰や米のとぎ汁、ムクロジという植物の果皮などで洗ったり、顔などは小豆の粉や鶯の糞などで肌を磨いていたようです。

アイサーチ・ジャパンではBlue Dolphin’s Natural Soapという純石けんを販売しています。私が石けんを使い始めたのもこの石けんがきっかけです。その当時、自然は好きだったけれど、環境のことなどはあまり気にしていなかったように思います。「イルカ・クジラたちの暮らす海と私たちの生活は水でつながっている。そして、その水は海から天へとのぼり、雨となりまた私たちの元へと帰ってくるのだ。」という水のつながりの話や石けんが自然界で性分解されやすいという話をアイサーチで聞き、なるほどと納得はしても、今まで疑問も持たずに使ってきたバスグッズや洗剤などを変えていくことは容易ではありませんでした。
イルカ・クジラたちと私たちの生活はつながっているということを身をもって実感したのは、島の周辺に野生のイルカが生息する御蔵島でのこと。島からイルカたちが暮らす海へと生活廃水が滝のように流れているのを目の当たりにし、私たちの暮らしとイルカ・クジラたちの暮らしはつながっているのだということを痛感しました。小さな島での暮らしは私たちの暮らしの縮図なのですね。
自然に配慮した生活は時にストイックになりがちです。私も石けんを使い始めたのは「しなければならない!」という気持ちからでした。今まで使っていたものをそのまま石けんに置き換えたのですが、使い方のコツがわからない私は、毎日がガマン大会になっていた時もありました。そんな時期を過ぎ、手作り石けんを作るようになったり、アロマテラピーとの出会いを通して、環境に配慮しながらも、私は自分がココロから気持ちよいと思える生活を創っていく愉しみを見つけました。
その後、いつの間にかアイサーチでの石けん担当になり、仕事でも石けんの開発をすることになるなど、私は石けんと何か不思議なご縁があるように思っていて、石けんに特別な愛着を持っています。でも、汚れは水だけでも落ちるもの。灰や石けんは水の洗浄力を高める「増強剤」です。その「増強剤」を使いすぎないことは一番大切なポイントなのだと思います。
今、地球環境のことを考えると本当に不安な気持ちでいっぱいになるけれど、あまり悲観的にならず、私にできることをしっかりと継続していきたい。そのためには、そのちょっとしたエコライフを自分なりに愉しむことが継続のコツなのかなと思っています。
アイサーチ・ジャパン事務局長 山口ひろみ
参考文献:「石けん屋さんが書いた石けんの本」三木春逸・三木晴雄 三水社(1992)
「FLIPPER」
今号は私のイルカ・クジラをはじめとする自然とのつながりを
大切にした暮らしをテーマに石けんについてのお話をつづっています。
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All As One 〜Life with Dolphins & Whales〜
「石けんのおはなし」
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石けんは天然の油脂とアルカリが反応してできた、昔ながらのシンプルな洗浄剤。かつて家庭で石けんを作る際には、料理で使う油、そして台所や暖炉の灰と雨水を使い、長年の経験を元に灰汁を作り、石けんを仕込みました。
石けんの始まりは今から約5000年前、メソポタミア文明の頃です。山羊などの動物たちが生贄として火にかけられ、人々の祈りとともに神様への捧げものとなりました。火にあぶられた脂は木の灰の上にしたたり落ち、炎と煙は天へと立ちのぼりました。…自然に石けんができる条件が整っていたのです。たまたま手に付いたその「土」を川で洗おうとしたら泡が出てきてウソのように汚れが落ちた…それが石けんの発見だと言われています。石けんは祈りと捧げものの命とひきかえに天から人々に届けられた贈りものだったのかもしれません。
日本でも石けんが一般的に使われるようになる前には、灰や米のとぎ汁、ムクロジという植物の果皮などで洗ったり、顔などは小豆の粉や鶯の糞などで肌を磨いていたようです。

アイサーチ・ジャパンではBlue Dolphin’s Natural Soapという純石けんを販売しています。私が石けんを使い始めたのもこの石けんがきっかけです。その当時、自然は好きだったけれど、環境のことなどはあまり気にしていなかったように思います。「イルカ・クジラたちの暮らす海と私たちの生活は水でつながっている。そして、その水は海から天へとのぼり、雨となりまた私たちの元へと帰ってくるのだ。」という水のつながりの話や石けんが自然界で性分解されやすいという話をアイサーチで聞き、なるほどと納得はしても、今まで疑問も持たずに使ってきたバスグッズや洗剤などを変えていくことは容易ではありませんでした。
イルカ・クジラたちと私たちの生活はつながっているということを身をもって実感したのは、島の周辺に野生のイルカが生息する御蔵島でのこと。島からイルカたちが暮らす海へと生活廃水が滝のように流れているのを目の当たりにし、私たちの暮らしとイルカ・クジラたちの暮らしはつながっているのだということを痛感しました。小さな島での暮らしは私たちの暮らしの縮図なのですね。
自然に配慮した生活は時にストイックになりがちです。私も石けんを使い始めたのは「しなければならない!」という気持ちからでした。今まで使っていたものをそのまま石けんに置き換えたのですが、使い方のコツがわからない私は、毎日がガマン大会になっていた時もありました。そんな時期を過ぎ、手作り石けんを作るようになったり、アロマテラピーとの出会いを通して、環境に配慮しながらも、私は自分がココロから気持ちよいと思える生活を創っていく愉しみを見つけました。
その後、いつの間にかアイサーチでの石けん担当になり、仕事でも石けんの開発をすることになるなど、私は石けんと何か不思議なご縁があるように思っていて、石けんに特別な愛着を持っています。でも、汚れは水だけでも落ちるもの。灰や石けんは水の洗浄力を高める「増強剤」です。その「増強剤」を使いすぎないことは一番大切なポイントなのだと思います。
今、地球環境のことを考えると本当に不安な気持ちでいっぱいになるけれど、あまり悲観的にならず、私にできることをしっかりと継続していきたい。そのためには、そのちょっとしたエコライフを自分なりに愉しむことが継続のコツなのかなと思っています。
アイサーチ・ジャパン事務局長 山口ひろみ
参考文献:「石けん屋さんが書いた石けんの本」三木春逸・三木晴雄 三水社(1992)
2006.10.17
「All As One〜みんなひとつにつながっているんだね〜 」
「FLIPPER」
今号の「FLIPPER」のテーマは「つながりの中で生きる」。
私のイルカ・クジラとの出会いから、自然とのつながりを実感し、
実践していくきっかけとなったお話をつづっています。
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All As One 〜Life with Dolphins & Whales〜
「All As One〜みんなひとつにつながっているんだね〜 」
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水を飲む 手を洗う お風呂に入る...
私たちの生活にかかせない水
私たちが使ったその水は 川からイルカ・クジラの暮らす海へ
そして太陽に照らされ 空へと昇り 雨や雪となり降り注ぐ
水は森を豊かにし 土の栄養を含んで川となり
また私たちの元へ イルカ・クジラたちが暮らす海へ
“大きな水のつながりのおはなし”
これはアイサーチが海に暮らすイルカ・クジラと陸に暮らす私たちがつながる「水」に着目し、いつまでも彼らと出会える地球であるために、私たちにできることの一つとして、洗剤を使いすぎない、自然が分解しやすい石けんを使おうという提案をする際によくお話するメッセージです。
なるほど!と思い、その大切さを頭ではわかっていても、生活を変えるということはなかなか大変なことですよね。私にもそういう経験があります。
1996年に初めて島の周りに野生のイルカが暮らす御蔵島へ旅したとき、私はこの水のつながりを目の当たりにしました。御蔵島は水の島と呼ばれるほど、豊かな森に水をたたえ、その水がイルカたちの暮らす海に幾筋もの滝となって流れ込んでいます。でも、生活廃水も同じように海に注ぎ込んでいました。
また、巨樹の森に入れば、岩をつたう湧き水は人間には真似できないほど美しく、幾重にも積もった枯れ葉のじゅうたんはふかふか。繁殖子育てのために遠い海からやってきたオオミズナギドリたちも土に栄養を蓄えてくれています。でもこの島での人々の暮らしで出たゴミはこの森に廃棄されている・・・島で目の当たりにした現実は私たち人間の暮らしの縮図なのだと感じました。
それ以来、私は環境に配慮した生活に少しずつ変えることができました。石けんを使うようになり、今では石けんを作るなどこのライフスタイルを楽しんでいます。
「All As One〜みんなひとつにつながっているんだね〜 」このフレーズは1994年にアイサーチ・ジャパンが主催した国際イルカ・クジラ会議でのテーマでした。今も尚、アイサーチが大切にしているメッセージであり、私自身も活動をする中で常に心にあり、大切にしている言葉です。
山 口 ひ ろ み
いつまでもイルカ・クジラたちと出会える地球であるために、無理なく続けていける持続可能なナチュラルライフでみんなハッピーになろう!がモットー。手作りと海とアロマテラピーが大好き。シロナガスクジラに憧れるアイサーチ・ジャパン事務局長 。
今号の「FLIPPER」のテーマは「つながりの中で生きる」。
私のイルカ・クジラとの出会いから、自然とのつながりを実感し、
実践していくきっかけとなったお話をつづっています。
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All As One 〜Life with Dolphins & Whales〜
「All As One〜みんなひとつにつながっているんだね〜 」
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水を飲む 手を洗う お風呂に入る...
私たちの生活にかかせない水
私たちが使ったその水は 川からイルカ・クジラの暮らす海へ
そして太陽に照らされ 空へと昇り 雨や雪となり降り注ぐ
水は森を豊かにし 土の栄養を含んで川となり
また私たちの元へ イルカ・クジラたちが暮らす海へ
“大きな水のつながりのおはなし”
これはアイサーチが海に暮らすイルカ・クジラと陸に暮らす私たちがつながる「水」に着目し、いつまでも彼らと出会える地球であるために、私たちにできることの一つとして、洗剤を使いすぎない、自然が分解しやすい石けんを使おうという提案をする際によくお話するメッセージです。
なるほど!と思い、その大切さを頭ではわかっていても、生活を変えるということはなかなか大変なことですよね。私にもそういう経験があります。
1996年に初めて島の周りに野生のイルカが暮らす御蔵島へ旅したとき、私はこの水のつながりを目の当たりにしました。御蔵島は水の島と呼ばれるほど、豊かな森に水をたたえ、その水がイルカたちの暮らす海に幾筋もの滝となって流れ込んでいます。でも、生活廃水も同じように海に注ぎ込んでいました。
また、巨樹の森に入れば、岩をつたう湧き水は人間には真似できないほど美しく、幾重にも積もった枯れ葉のじゅうたんはふかふか。繁殖子育てのために遠い海からやってきたオオミズナギドリたちも土に栄養を蓄えてくれています。でもこの島での人々の暮らしで出たゴミはこの森に廃棄されている・・・島で目の当たりにした現実は私たち人間の暮らしの縮図なのだと感じました。
それ以来、私は環境に配慮した生活に少しずつ変えることができました。石けんを使うようになり、今では石けんを作るなどこのライフスタイルを楽しんでいます。
「All As One〜みんなひとつにつながっているんだね〜 」このフレーズは1994年にアイサーチ・ジャパンが主催した国際イルカ・クジラ会議でのテーマでした。今も尚、アイサーチが大切にしているメッセージであり、私自身も活動をする中で常に心にあり、大切にしている言葉です。
山 口 ひ ろ み
いつまでもイルカ・クジラたちと出会える地球であるために、無理なく続けていける持続可能なナチュラルライフでみんなハッピーになろう!がモットー。手作りと海とアロマテラピーが大好き。シロナガスクジラに憧れるアイサーチ・ジャパン事務局長 。





