アイサーチ・ジャパンが発行するフリーペーパー
「FLIPPER」
今号は私のイルカ・クジラをはじめとする自然とのつながりを
大切にした暮らしをテーマに石けんについてのお話をつづっています。

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All As One 〜Life with Dolphins & Whales〜

     「石けんのおはなし」
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石けんは天然の油脂とアルカリが反応してできた、昔ながらのシンプルな洗浄剤。かつて家庭で石けんを作る際には、料理で使う油、そして台所や暖炉の灰と雨水を使い、長年の経験を元に灰汁を作り、石けんを仕込みました。

石けんの始まりは今から約5000年前、メソポタミア文明の頃です。山羊などの動物たちが生贄として火にかけられ、人々の祈りとともに神様への捧げものとなりました。火にあぶられた脂は木の灰の上にしたたり落ち、炎と煙は天へと立ちのぼりました。…自然に石けんができる条件が整っていたのです。たまたま手に付いたその「土」を川で洗おうとしたら泡が出てきてウソのように汚れが落ちた…それが石けんの発見だと言われています。石けんは祈りと捧げものの命とひきかえに天から人々に届けられた贈りものだったのかもしれません。

日本でも石けんが一般的に使われるようになる前には、灰や米のとぎ汁、ムクロジという植物の果皮などで洗ったり、顔などは小豆の粉や鶯の糞などで肌を磨いていたようです。

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アイサーチ・ジャパンではBlue Dolphin’s Natural Soapという純石けんを販売しています。私が石けんを使い始めたのもこの石けんがきっかけです。その当時、自然は好きだったけれど、環境のことなどはあまり気にしていなかったように思います。「イルカ・クジラたちの暮らす海と私たちの生活は水でつながっている。そして、その水は海から天へとのぼり、雨となりまた私たちの元へと帰ってくるのだ。」という水のつながりの話や石けんが自然界で性分解されやすいという話をアイサーチで聞き、なるほどと納得はしても、今まで疑問も持たずに使ってきたバスグッズや洗剤などを変えていくことは容易ではありませんでした。

イルカ・クジラたちと私たちの生活はつながっているということを身をもって実感したのは、島の周辺に野生のイルカが生息する御蔵島でのこと。島からイルカたちが暮らす海へと生活廃水が滝のように流れているのを目の当たりにし、私たちの暮らしとイルカ・クジラたちの暮らしはつながっているのだということを痛感しました。小さな島での暮らしは私たちの暮らしの縮図なのですね。

自然に配慮した生活は時にストイックになりがちです。私も石けんを使い始めたのは「しなければならない!」という気持ちからでした。今まで使っていたものをそのまま石けんに置き換えたのですが、使い方のコツがわからない私は、毎日がガマン大会になっていた時もありました。そんな時期を過ぎ、手作り石けんを作るようになったり、アロマテラピーとの出会いを通して、環境に配慮しながらも、私は自分がココロから気持ちよいと思える生活を創っていく愉しみを見つけました。
その後、いつの間にかアイサーチでの石けん担当になり、仕事でも石けんの開発をすることになるなど、私は石けんと何か不思議なご縁があるように思っていて、石けんに特別な愛着を持っています。でも、汚れは水だけでも落ちるもの。灰や石けんは水の洗浄力を高める「増強剤」です。その「増強剤」を使いすぎないことは一番大切なポイントなのだと思います。

今、地球環境のことを考えると本当に不安な気持ちでいっぱいになるけれど、あまり悲観的にならず、私にできることをしっかりと継続していきたい。そのためには、そのちょっとしたエコライフを自分なりに愉しむことが継続のコツなのかなと思っています。

アイサーチ・ジャパン事務局長 山口ひろみ


参考文献:「石けん屋さんが書いた石けんの本」三木春逸・三木晴雄 三水社(1992)
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